仕様やUI(画面)は現行バージョンと異なる可能性があります。
Cacooの最新版についてはこちらからご確認ください。
韓国国内でAWS導入支援No.1の実績を持つMegazoneでは、社内の全プロジェクトのAWS構成図の描画にCacooを利用しています。LGエレクトロニクスやHYUNDAIなど、大手企業のシステム開発を担当する同社が、なぜパワーポイントの描画からCacooに移行したのか、その背景をお伺いしました。
導入目的 | 事業の拡大と共に増加していく構成図の描画を円滑にしたい。パワーポイントでは1年で300枚のAWS構成図の描画を対応するのには不十分 |
課題 | パワーポイントでのAWS構成図の描画は、図のバージョン管理(=ファイル管理)や共有性の問題で非効率 |
効果 | クラウドで図を管理できるCacooによって、バージョン管理や図の共有が円滑になった。図の描画に費やしていた時間も3分の1に削減。1ヶ月で20から30枚の構成図の作成に対応できるようになった |
業種 | 情報・通信(IT) |
利用者規模 | 30アカウント(2018年2月時点) |
Cacooを利用している事業部 | プラットフォーム事業部(ソリューションアーキテクト、技術営業、運用チームリーダー) |
利用しているヌーラボサービス | Cacoo |
―――今回は初の韓国のCacooユーザーの事例記事です!取材に入る前に自己紹介をお願いします。
Megazone ソリューションアーキテクトマネージャーのパク・サンウクと申します。MegazoneでAWSのソリューションアーキテクトをするかたわら、AWS Korea User Gropのリーダーも勤めています。
AWSが公式で推薦する「AWSコミュニティヒーロープログラム」でもヒーローとして選ばれており、コミュニティ活動以外にも、日本語で書かれたAWS関連の技術書を韓国語に翻訳するなど、国内でのAWSの発展に貢献しています。JAWS-UGなどのコミュニティ活動にも頻繁に参加しています。
―――今回の事例取材はパクさんが問い合わせをしてくれたことがきっかけでしたね。
はい。サーバーワークス社のCacoo事例記事を拝見して、弊社でも同じようにAWS構成図をCacooで描画しているので、ぜひ取り上げてほしいと思い、お問い合わせをしました。
韓国国内でAWS導入支援実績No.1のMegazoneとは?
―――パクさんが在籍している、Megazoneの事業概要について教えてください。
Megazoneは韓国を拠点にしたAWSプレミアムコンサルティングパートナーです。主な事業内容としては、クラウドコンピューティングを活用したシステムコンサルティング、企画、開発及び運用です。弊社はAWSの導入支援先が500社以上となっており、アジア太平洋地域のなかでのAWS導入支援先企業の売り上げは1位、グローバル規模だと上位を獲得しています。
現在の拠点は韓国とベトナムで社員数は全体で515人です。ウェブマーケティング事業部、3Dデザイン事業部、SI事業部、プラットフォーム事業部の4事業部を展開しています。なかでも、AWSのホスティング、ドメイン運用などを行うプラットフォーム事業部は、全体の150名が所属しており、ソリューションアーキテクト、マーケター、技術営業、開発、運用など多岐に渡ります。
―――MegazoneでCacooを使っている事業部はどちらですか?
Cacooはプラットフォーム事業部内で主に利用しており、基本的にはAWS構成図の描画に利用しています。日常業務でAWS構成図を使用するソリューションアーキテクト、技術営業、構築・運用チームリーダーなど22名がCacooアカウントを利用しています。
―――主要な取引先について教え てください。
以下の企業のAWS導入時にCacooを使って構成図を描画しています。
- HYUNDAI
- SK planet:グローバルECサイト構築
- KFCコーポレーション:ホームページの作成や注文システムの構築
- LGエレクトロニクス:業務システムの開発
- アシアナ航空:ホームページ、チケット予約システム
- IGA Warks:インターネット広告、マーケティングツール、ビッグデータ活用
―――お客様にAWS構成図を提案する際の作図フローについて教えてください。
技術営業または、ソリューションアーキテクトがお客様から要件をお伺いして、CacooでAWS構成図を作成します。構成図が完成したらPDFで出力して、お客様に見積もりと共にご提案しています。 その後、お客様から承認を得て、構築作業に入っています。
CacooはAWSの構成図の描画に利用しているため、AWS関連のステンシルを利用することが多いですね。
―――Cacooの図の管理の仕方について教えてください。
プラットフォーム事業部内のみ利用しているため、プロジェクトは以下の3つのみ作成しています。
- SA Team:ソリューションアーキテクトが主に利用している
- PS Team:プレセールスが主に利用している
- TSC:運用チームが主に利用している
お客様ごとに図を作成しているため、図のタイトルはわかりやすくお客さまの名前にしています。1ヶ月に約20から30の図を作成しています。1年だとだいたい300枚くらいのAWS構成図を作成していますね。
パワーポイントからCacooに移行。クラウドでの図の管理でワークフローを大幅改善
―――MegazoneがCacooを利用することになったきっかけを教えてください。
ちょうど弊社が2012年にAWSの導入支援事業に力を入れ始めたタイミングで、Cacooを導入しました。AWSのシンプルアイコンページで紹介されていたのがきっかけでした。
―――導入前はどんなツールを使っていましたか?
パワーポイントを利用していました。事業拡大でお客様が増えていき、対応する構成図も増えていくなかで、パワーポイントでは機能が不十分だったり、図の管理という面でも物足りなさを感じたりしていました。
―――導入後、課題はどう解決されましたか?
構成図の描画に費やしていた作業時間を削減できました。パワーポイントを利用していたときは、AWS構成図を一から描画するために以下のようなフローを踏んでおり、描画作業にたどり着くまでのステップが多かったんです。
(パワポ利用時)
- Amazonのサイトでシンプルアイコンをダウンロード
- 描画作業
- スライドの描画領域は固定されているためアイコンなどを適切なサイズに調整する
- 作成した図をチームメンバーにメールで共有
- 複数のフィードバックをひとつに集約する
- 4と5を繰り返して完成
- PDF出力してメールに添付
- お客様にご提案
(Cacoo利用時)
- Cacooで作成したAWS構成図をコピーして再利用
- AWSアイコンを編集、もしくはCacooのAWSアイコンから新規追加
- チームメンバーに図を確認してもらうように依頼
- レビュー内容を反映する
- PDF出力してメールに添付
- お客様にご提案
パワーポイントの課題として、クラウドで図を管理できないため図の更新をすぐに共有できない点が挙げられます。Cacooはクラウドで図を管理できるので、1つの図をメンバー全員で編集できます。図をメールに添付、複数のレビューを1つの図に統合する、という作業がなくなったのは作業の効率化に役立っています。
AWS構成図の描画に費やしていた作業時間を3分の1に削減
―――体感的には作業時間をどれくらい削減できましたか?
構成図によって作業時間は異なりますが、仮に、大きいシステム構成図を描画する場合に2時間費やしていたとしたら、半分以上は作業時間を削減できたと感じています。図の共有が簡単にできるようになったことに加えて、テンプレートやステンシルを利用できるのが大きな効果ですね。
また、図の共有は作業時間の削減だけでなく、誰がどのお客様の構成図を作成しているのかを把握するのにも役立っています。例えば、新しく入社した社員でもCacooでお客様名や構成図の作成者を検索すれば、図をすぐに見つけることができます。Cacooを導入したことでワークフローだけでなく、チームコミュニケーションも円滑になりました。
―――図の管理についてはいかがでしょうか?
Cacooに移行したことで、図のバージョン管理が円滑にできるようになりました。パワーポイントを使っていたときは、図に更新がある度に新規ファイルとして保存していたため、フォルダに図が溢れてしまうという事態が発生していました。
Cacoo移行後は、構成図のタイトルに日付を入れて保存することで、バージョン管理をしています。以前は、フォルダの整理や図の更新作業に1時間以上費やすこともありましたが、現在は20分もかかりませんね。
―――今後のMegazoneの事業展開とCacooの活用計画について教えてください。
弊社は韓国国内だけでなく、AWS事業を軸にグローバル展開にも力を入れています。現在でもベトナムに支社があり、現地のお客様とのAWS構成図のやりとりにもCacooを利用しています。
さらに、今年2018年中に日本支社を立ち上げる予定です。韓国と同じくAWSを主力事業としていく予定なので、そちらでもぜひ活用していきたいです。
―――ありがとうございました!