“視覚的に伝える”ことで活発な意見交換が生まれる。中高生のロボコンチームがCacooを活用

ロボット製作を軸として、プログラミング教育支援や地域貢献活動を行う特定非営利活動法人サクラテンペスタ(以下、サクラテンペスタ)。中高生メンバーが主体となり、さまざまな活動を行なっています。ヌーラボはスポンサーとしてCacooを提供、チームのコミュニケーションやロボット製作に活用されています。

今回はチーム内でロボット製作やプログラミングの指導を行うメンターを務める廣瀬様(大学3年生)、総務管理部門リーダーの宗石様(高校2年生)に、Cacooの活用法を伺いました。

■導入目的
ロボット製作における配線図やフロー図を作成するため
■課題
・図の作成を手書きやパワーポイントで作図を行っていたため、イメージ通りの図を描けなかった。
・手書き、パワーポイント、各自のツールなど作図ツールが定まっていなかったため情報が散財していた。
■効果
・テンプレートを利用することで簡単に綺麗な図を描けるようになった。
・わかりやすい図を共有できるようになったことで意見交換が活発に。

中高生のロボコンチームでCacooを導入!

——サクラテンペスタの活動内容を教えてください。

私たちは、世界最大級のロボットコンテストに出場しているロボコンチームです。中高生のメンバーが主体となり、「エンジニアリングやプログラミングに興味を持ってくれる同世代や子供たちを増やしたい」という思いで日々活動をしています。

メインの活動は、「FRC(FIRST® Robotics Competition)」という世界大会に向けたロボット製作です。

大会は毎年ゲームの内容が変わり、ルールが1月に発表されます。ビルディングシーズンと呼ばれる大会前の約2ヶ月間で、そのテーマに合わせてロボットの設計から、組み立て、プログラミング、操作練習などすべてを自分たちで行っています。プログラミング未経験のメンバーでも、メンターのサポートを受けながら実践的なロボット製作の経験を積むことが可能です。

——ヌーラボは2019年よりスポンサーとして協賛させていただき、タスク管理ツールのBacklogと共に、作図ツールのCacooも提供しています。なぜCacooを導入しようと思ったのでしょうか?

当初はタスク管理ツールを探していたところBacklogを提供しているヌーラボに出会い、Cacooの存在も知りました。ロボットのハードウェア部分の設計や、動作を制御するためのソフトウェアのプログラミングなどの工程を共有するのに役に立ちそうだと思い、合わせて導入させていただくことになりました。

図や資料のクオリティが安定せず、一元管理もできていなかった

——Cacoo導入前に感じていた悩みなどはありましたか?

導入前は、メンバー各自が思い思いのツールを使用して図や資料を作成していたため、その格納場所がバラバラになっていました。参照したいと思ったときに探す手間が発生していて、「まとめて管理できればいいのに」と思う場面が多かったんです。

また、基本的に図や資料の作成は手書きかパワーポイントで行っていたのですが、なかなかイメージ通りの完成形にすることができず、難しさを感じていました。図を簡単に綺麗に作れるツールを探していたんです。

——Cacoo導入後は、サクラテンペスタの活動においてどのような場面で活用されているのでしょうか?

ハードウェア部分の設計担当や、動作を制御するソフトウェアのプログラミング担当など、チーム内の10名ほどがCacooを使用しています。チーム内で共有するために、ハードウェアに関する簡易的な配線図や操作手順、ソフトウェアに関するシステム構成図やフロー図を書くことが多いですね。

ロボットの配線図。Cacooで作成、管理することによってクオリティが安定し、作成した図の一元管理もできる。

ロボットの動作プログラムをフローチャート化!意見交換が活発に

——Cacooを活用して感じた効果について教えてください。

点在していた図や資料を一元管理できるようになり、とても助かりました。Cacooを開けば、必要な情報やロボット製作に関する手順が全て参照できる、という状態を実現できたんです。また、複数人で同時に図を編集したり、後から更新しやすかったりする点も便利だと感じています。ソフトウェアのプログラミングにおいても、コードの書き換えがラクなんです。

Cacooは、チーム間での意見交換にも役立っています。ロボットの操作をテストしてみて、「動作をこういうふうに変えたほうがいいのでは?」といったアドバイスやフィードバックがあれば、コメント機能を活用して書き込むようにしています。

また、Cacooを導入したことで、手軽にわかりやすい図を作成することが可能になりました。企業への提案資料なども、図を挿入することで、より伝わるようになったと感じています。Cacooにはさまざまなテンプレートが用意されていて、非常に使いやすいんです。

テンプレートのフロー図をカスタマイズすることで簡単に綺麗な図を作成できる。

——どのようなテンプレートを利用されているのですか?

フローチャートをよく活用しています。書いたコードがロボットの中でどのように実行されているのかなど、プログラムの動作順序を図解するのに役立っています。たとえば、ロボットが特定の位置までたどり着いたら何をするかなど、条件による処理の分岐が発生する工程をフローチャートだと示しやすいんです。

以前は、こういった図をテキストや口頭で説明していたので、伝えるのがなかなか大変でした。プログラムについて詳しくない人でも、どのような仕組みでロボットが動いているのかが、ぱっと見てわかるようになったのが良かったです。

1人では完成しない共同作業だからこそ、ツールでコミュニケーションを円滑に

——Cacooの魅力は、どんな点にあると感じますか?

チームで意見を出し合いながら、共同作業をするのにとても適したツールだと思います。ロボット製作は1人の力では完成しないので、Cacoo上で図の中にコメントを挿入するなど、コミュニケーションを取りやすいのが助かっています。

——今後、Cacooに期待することや、活用の展望などあればぜひ聞かせてください。

Cacooによってわかりやすい図を簡単に作れるようになったので、今後はチーム内の教育などにもさらに活用していきたいと考えています。私たちは、子ども向けにプログラミングを体験できるワークショップやイベントも定期開催しているので、視覚的に伝わりやすい図や資料づくりにも役立ちそうですね。

もちろん、チーム内のコミュニケーションもさらに円滑にしていけると思います。たとえば、ロボットの名前を決めるブレストなどにも使えそうですよね。Cacooは、情報を伝えるためのいろいろな可能性があるツールだと思います。

——廣瀬さん、宗石さん、ありがとうございました!

チームのアイデアを、いつでもどこからでも視覚的に共有しよう