エンジニア・クリエイター向けのサービス「レバテック」などを運営するレバレジーズ株式会社では、約100名が在籍するマーケティング部で業務フロー図や ワイヤーフレーム 作成ツールとしてCacooを利用しています。オールインハウスでマーケティングを進める同社が、ディレクター、デザイナーと開発者の業務効率化にCacooを選ぶ理由をお伺いしました。
お話をお伺いしたご担当者様(※左から)
・マーケティング部 ディレクター 久保宏樹氏
・マーケティング部 プランナー 高橋すみれ氏
導入目的 | ウェブサイトのワイヤーフレームや業務フロー図の描画に最適なツールが必要。 |
課題 | 手描きやスプレッドシートでのワイヤーフレーム、業務フロー図は描画しづらく、細かい修正ができない。 |
効果 | ディレクターの要求やイメージが開発者やデザイナーに伝わりやすくなり、業務が円滑になった。 |
業種 | 人材関連事業(IT、医療、介護、若年層) |
利用者規模 | 150アカウント(2017年10月時点) |
Cacooを利用している事業部 | マーケティング部、メディア・システム部、営業部 |
利用しているヌーラボサービス | Cacoo |
―――貴社の事業概要について教えてください。
マーケティング部 プランナー 高橋すみれ:レバレジーズは、エンジニア・クリエイター向けのサービス「レバテックフリーランス」、「レバテッククリエイター」、「レバテックキャリア」、エンジニア特化型Q&Aサイト「teratail」をはじめ、看護師の転職支援サービス「看護のお仕事」や介護士の派遣紹介事業「きらケア」、若年層の就職支援「ハタラクティブ」など幅広い分野で事業を展開しています。
現在の社員数は620名で、国内16拠点に加えて、ベトナムにも拠点を構えています。Cacooは2010年3月に導入し、今年で8年目を迎えます。先述したteratail以外の全事業部に導入されており、合計150アカウントを使用しています。
―――Cacooを使っている職種について教えてください。
マーケティング部 ディレクター 久保宏樹:Cacooは、主に社内のマーケティング業務や広告制作で使っています。弊社のマーケティングチームは約100名在籍しており、施策はオールインハウスで進めています。そのためマーケティングと一言でいっても、業務はCRM、SEO、プロモーション、事業部予算管理、クリエイティブなどに細分化されており、在籍しているスタッフの職種もプロジェクトマネージャー、ディレクター、デザイナーなど多岐に渡ります。
高橋:マーケティング部以外に営業部でも活用しています。
ウェブサイトの ワイヤーフレーム から広告デザインまでCacooを使う理由。ディレクターのイメージがより共有しやすく
―――マーケティング では具体的にどのようにCacooを使って業務を進めていますか?
高橋:ウェブサイト制作では、主にディレクターがワイヤーフレームを作成するときにCacooを利用しています。具体的な利用手順としては、ウェブサイトのキャプチャをCacooに流し込んで、作業や修正依頼をコメントで指示しています。ウェブサイトに掲載する広告デザインの草案でも利用しています。Cacooに画像などのイメージを挿入して、キャッチコピーを吹き出しで書いてデザイナーに依頼をしています。
久保:営業の業務フローや社内の業務システムの構造もCacooで整理しています。
高橋:弊社は業務のPDCAサイクルをより早く回すために、開発から集客まであらゆる業務を社内完結できる組織体制を整えています。ですので、Cacooのような更新性と共有性が高い作図ツールと相性が良かったんです。
―――マーケティング施策はすべて内製なのですね。マーケティング部でCacooを導入することになった背景を教えてもらえますか?
高橋:私は以前webディレクターを担当しており、その際はワイヤーフレームを手描きしていました。手描きはデザインの草案を描く時にポップアップの挙動など、細かい要求を表現するのが難しかったり、情報量が多くて見栄えが悪くなったりで、デザイナーにイメージが伝わりづらいことがありました。Cacooは挙動などの表現しづらい部分を直感的に表現できて、画面遷移のイメージも明確に共有できるのが魅力です。
実際にCacooで描画されたモバイルアプリケーションのワイヤーフレーム
久保:操作性の高さもCacooの大きな魅力だと思います。Cacooを導入する前は、業務フロー図やシステムの構造図などをGoogleスプレッドシートで描画していたのですが、Googleスプレッドシートは図の細かい部分が修正しづらく、精緻な作業に時間がかかっていたんです。その反面、Cacooは図の幅を数ミリ単位で変更したいときに自在に動かせて、精緻な作業ができるので便利ですね。
―――そうだったのですね。今は完全にCacooに移行されているのですか?
久保:業務内容にあわせてツールを使い分けています。例えば、仕様書を作る時はGoogleスプレッドシートを利用しています。仕様書はボタンをクリックした場合の挙動で、どういうデータが入力・出力されるのかという裏側の動作も書き込む必要があるからです。Googleスプレッドシートの場合はセルに情報を書き込むことで動作を簡単に明記できますが、Cacooでそこまで作りこむのは大変なので使えていませんね。
高橋:私はAdobe Illustratorを併用しています。業務フローなどのシンプルな図やデザインの草案はCacooを使って、エンパシーマップや色味をつけたほうが見やすい図などは Adobe Illustrator ですね。作業の段階としては、設計や要件定義などの上流過程の作業はCacoo、製品レベルで落とし込む下流工程では Adobe Illustrator という使い分けをしています。
ワイヤーフレーム 図をリンクで共有して、ディレクターとデザイナー、開発のチームコラボレーションを促進!
―――Cacooを業務の効率化に上手に活用されていますね。ちなみにチームでの共同作業などでCacooを使っていますか?
高橋:リアルタイムで共同編集をすることはあまりないのですが、作成した図はリンクでメンバーに共有してフィードバックをもらっています。特にマーケティングディレクターは、ワイヤーフレーム周りでエンジニアやデザイナーと密に連携を取らなければならないので、図のリンク共有は頻繁に利用していますね。
久保:私はCacooで描いた業務フロー図の確認をメンバーに依頼するときに、オンラインでの共有とオフラインでの共有の2つの方法を使い分けています。一言でフロー図といっても業務単位でのフロー図と事業部全体を通したフロー図の2つがあります。
前者はCacooでリンクを共有して、直接書き込んでもらいます。後者は情報量が多く、図自体が膨大で細かい部分が見えづらいため、Cacooの図をPDFなどで出力して印刷したものを対面で確認をお願いしてフィードバックをもらっています。
―――Cacooに対する要望や今後の活用計画はありますか?
久保:要望なのですが、弊社の場合、Cacooの操作は各自で調べて学ぶので、ショートカットキーやアラインメントなど便利なテクニックを知らない人も多いです。これらのTipsを教えてくれる、Cacooセミナーのようなものを開催してほしいですね。
高橋:今後の活用計画ですが、現状の利用方法で満足しているので、引き続き担当業務で活用していく予定です。ただ、営業部はマーケティング部と比較してまだまだ利用が少ないので、営業職にも利用を拡大していきたいですね。
Cacooを導入した当初、使いやすさが人づてに広まり、利用が浸透しました。マーケティング部との業務連携で営業部がCacooに触れ、使いやすさを感じてもらうことで導入が増えればと考えています。
―――Cacooセミナー、実は以前もご要望があったんです。前向きに検討させていただきます!ありがとうございました!