タスクの“見える化”の効果とは?IoTサービスのエコモットのCacooとBacklogを使ったコミュニケーション改善

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IoTサービスを自社開発するエコモット株式会社では、製品開発部の業務管理にBacklogを活用しています。口頭での業務依頼からBacklogに切り替えたことでプロジェクト管理はもちろん、「チームの信頼関係が構築できた」と話すのは同社の細川さん。BacklogとCacooによるタスクの見える化がどのような効果をもたらしたのかお伺いしました。

エコモット-Backlog-トップ写真左から:製品開発部 エンドべデットグループ課長 細川 博之(ほそかわ ひろゆき)氏、開発部 ソリューション推進課 課長 岩津 康志(いわつ やすし)氏

導入目的 口頭でのタスク依頼や開発の進め方を”見える化”することで、業務やコミュニケーションを円滑にしたい
課題 ソフトウェアとハードウェアを製品として取り扱うため、部品の発送など細かいタスクが発生。口頭で済ましてしまうことが多く、いつ・誰が・何をしているのか見えづらい
効果 Backlogにいつ・誰が・何をするのか、課題を毎朝登録。Cacooで簡単にAWS構成図を描画できるようになったことで開発の進め方の認識合わせが円滑になった
業種  情報・通信(IT)
利用しているヌーラボサービス Backlog (65アカウント)、Cacoo
Backlog / Cacoo を利用している事業部 Backlog:製品開発部、開発部、営業本部、経営企画部
Cacoo:開発部、経営企画部

IoTサービスをソフトとハードの両方からアプローチするするエコモットの組織体制

―エコモットについて教えてください。

開発部 ソリューション推進課 課長 岩津 康志:弊社はモノのインターネットに関連したクラウドサービスとハードウェアの提供をしています。主力サービスとして「ゆりもっと」「現場ロイド」「Pdrive」を開発しています。

ゆりもっとは、融雪装置の設置された地点の状況をネットワークカメラでモニタリングしながら、融雪にかかるエネルギーコストを大幅に削減するサービスです。現在北海道の1800棟で導入されています。

ゆりもっとの技術を活かして開発されたのが「現場ロイド」です。屋外に対応したセンサー搭載機器を建設現場に導入することで、記録や目視確認、注意喚起などの業務を代行します。生産性・安全性を向上するサービスとして累計7000以上の現場に導入されています。

一番新しいサービスが「Pdrive」です。インターネット上で、リアルタイムで運行状況を把握できる次世代GPS車両運行管理ソリューションを提供しており、全国規模で利用されています。

 

エコモット-Backlog0エコモットの主力サービスの1つ「ゆりもっと」ウェブサイト:https://www.ecomott.co.jp/service/

―組織体制について教えていただけますか?

岩津:全体の社員数は76名(2018年1月時点、パート含む)です。営業本部39名、開発部16名、製品開発部6名、生産部4名、管理部3名、経営企画部8名の体制です。営業部と開発部はサービスごとにチームが分かれており、自社サービスの販売、開発が主な業務です。

―今日お話される、細川さんと武内さんは、どのような業務を担当されているのでしょうか?

製品開発部 エンドべデットグループ課長 細川 博之:私が所属する製品開発部では、自社サービスの保守業務と機能改善、新製品の開発をしています。私は、これらの3つの業務に加えて、プロジェクトマネージャーとして2人のメンバーの業務管理を担当したりしています。

開発部システム課 武内駿弥(たけうち としや)氏:私は営業や製品開発部と協力して、バックエンド側の設計・実装や、AWSなどのインフラ管理を担当しています。サービス本体の機能を開発することもありますが、それに付随するサブシステムを開発することが多いです。

コミュニケーションを”可視化”することで、製品開発部の「言った・言わない」問題を解決

―細川さんは開発と保守、そしてチームマネジメントも行なっているのですね。見なければならない領域が多いのではないでしょうか?

細川:そうですね。私の主な業務は自社サービスの開発および保守ですが、業務を部下2名と一緒に進めているため、自分自身の課題管理と、チームリーダーとして部下の仕事のサポートもしなければなりません。そういう意味では管理しなければならないものが多いですね。

―チームリーダーとして、メンバーのタスクをどのように管理しているのでしょうか?

細川:部下に「今日やること」を朝一でBacklogに登録してもらうことをルール化しています。私の業務は、出社後にBacklogのダッシュボードで、自分と部下のタスクを確認することから始まります。Backlogを確認するのはだいたい1日30分以上で、通知があったら確認するというような温度感でしょうか。

Backlogを導入する前はこれらの業務を口頭で管理していました。タスクの抜け漏れも頻繁に発生していて「言った・言わない」問題が起きることも

―ミスコミュニケーションはどういう時に起きていたのでしょうか?

細川:弊社はソフトだけでなく、ハードも取り扱っているため協力会社に部品などを郵送することも多いです。これらの作業を口頭で伝えるとついつい対応が漏れてしまうため、再発防止のためにもタスク依頼を見える形で記録しようと考えました。

エコモット-Backlog2画像はシガーソケットに差し込むだけで利用できるGPSモジュール

―導入後どのような効果がありましたか?

細川:タスクの対応漏れ、遅れがなくなり、仕事が円滑に進むようになりました。Backlogは誰が・何を・いつまでに、のような課題管理で重要な項目をしっかりと記録して、見える化できます。これにより「言った・言わない」問題が起きなくなりました。

加えて、部下に課題の進捗内容をコメントでこまめに報告してもらうことで、私の意図とズレていた場合にすぐに方向修正ができるようになりました。作業の手戻りも少なくなったと感じています。

―課題の”見える化”による”手戻りの減少”は、円滑なプロジェクト管理ができている証拠ですね。

細川:そうですね。他にも、部下と私の間のコミュニケーションも円滑になったので、お互いを信頼しながら仕事を進められるようになったと感じています。最近では、部下の仕事に対するモチベーションも上がってきたと感じています。

エコモット-Backlog1Backlogによるコミュニケーションの可視化は部下との信頼関係にもつながっていると語る細川氏

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認識のズレを早い段階ですり合わせることで作業の手戻りが大幅に削減できる

―武内さんはエンジニアとしてどのように他の部署と連携して業務を進めているのでしょうか?

武内:営業がお客様から受け取った要求をもとにして、細かい工数や見積もりをCacooで作成して、それを改めて営業に提案してもらう、という工程で業務を進めています。正式受注が決まったタイミングで、開発の進め方の認識を合わせるためにシステム構成図をCacooで描画しています。

―営業やお客様と開発の進め方の認識を合わせるためにシステム構成図を作成しているのですね。

武内:そうですね。私がよくCacooで作成しているのはAWS構成図ですが、システムの複雑な構成を営業やお客様に共有するのにとても便利ですね。それにCacooはAWSステンシルなどが豊富にあるので、すぐに描画できますし、修正もオンラインで完結するので便利です。

―Cacooを使用する以前はAWS構成図の描画に別のツールを使われていましたか?

武内:はい。プレゼンテーションのスライド作成に特化した描画ツールを使用していました。それでも構成図は描けるのですが、システム構成図を描画するように作られていないので細かい部分で使い勝手の不便さを感じていました

―具体的にどういうところが不便だったのでしょうか?

武内:一言でいうと「グループ化が弱く、パーツ化しづらい」といったデメリットがありました。例えば、AWSの構成図を描画するときに、AWSアイコンを公式サイトから逐一ダウンロードしなければならなかったり、システムの関係性を示す図を引きづらかったり、細かい部分でもう一押し感が否めなかったのです。

―Cacooで描画するようになってからどのような効果がありましたか?

武内:CacooはAWSのステンシルが最初から備わっていますし、オブジェクトをつなげる線が引きやすいです。さらに、自分が作成した構成図をテンプレートとして登録できるのも助かっています。AWSの構成図は似たような設計になることが多いため、テンプレート登録しておけば、使い回しができます。

AWSのステンシルやテンプレートを活用するようになったことで、スライド作成ツールでシステム構成図を描画したときと比較して、工数時間を3分の1に削減できました。業務の効率性も上がったと感じています。

エコモット-Backlog3Cacooに備わっているAWSアイコンを活用して、システム構成図の描画作業を進める武内氏

―最後に、エコモット様のようなIoTインテグレーション事業を主軸とした事業会社にとってCacooやBacklogなどのコラボレーションツールはどのような役割を担っていますか?

武内:弊社はIoTサービスを取り扱っているため、日々、お客様からさまざまなご要望や、社内発のアイデアがぐるぐると渦巻いています。瞬発力とスピード感が求められる職場だからこそ「誰でも・どこでも・いつでも」業務が進められる、CacooやBacklogなどのコラボレーションツールが欠かせないと感じています。

細川:私もそう考えています。実際にBacklogをチームのプロジェクト管理に採用したことで、コミュニケーションコストが下がり、業務のスピードがあがりました。日々のタスクや突発的に発生するタスクを、私に代わって漏れなく精査する役割を担ってくれています。

―ありがとうございました!

 

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