マインドマップガイド

マインドマップガイドへようこそ!

アイデアのブレインストーミング、メモ書き、試験勉強など様々な状況で使えるマインドマップは、理解力と記憶力を高める強力なビジュアルツールです。従来のノートよりも素早く情報を整理するのにも効果的です。

マインドマップはそのシンプルな手順から一度使い方を学べば誰でも使いこなせます。本ガイドでご紹介するヒントを覚えて、あなたの仕事や勉強でもマインドマップを活用しましょう。

本ガイドは以下の目的に最適です。

  • アイデアのブレインストーミングや効果的な学習法に興味がある
  • ライター、学生、戦略家などで、要素を整理して複雑な問題をわかりやすくしたい
  • マインドマップの基礎を抑えてスキルを高めたい

本ガイドは以下の3部構成で形成されています。マインドマップの基礎、実践、応用など、自分が学びたいテーマを選択しましょう!

マインドマップの概要

マインドマップとは?

マインドマップは、核となるアイデアを中心に置き、その周りにアイデアに関するトピックを派生させます。核から遠くになればなるほどトピックはより具体的になり、核に近ければ近いほど抽象的になります。トピックは階層で分かれており、さまざまな視点からアイデアを掘り下げることができます。

マインドマップはブレインストーミング、メモ書きツールとして最適です。最初のトピックはマップの中心に書き入れ、そこから枝分かれする線を引き、さまざまなアイデアにつなげます。そこからさらに線を引きアイデアを発展させます。

マインドマップを作成するプロセスは、脳を活性化させ、あらゆるアイデアを結びつけるのに役立ちます。普段より広い視野でコンセプトを理解し、その洞察に基づき新しいアイデアの創造を可能にします。

文章で書くよりも素早く簡単に思考を整理して表現するのに役立ちます。視覚的な要素が加わるので、学習時の記憶力アップと新しいアイデアのひらめきを促進します。

マインドマップはアイデアマップ、スプレー図、放射思考、メモリーツリーといった名称で使われることもあります。

マインドマップの歴史

長い歴史を持つマインドマップは、3世紀のギリシア・ローマ哲学者、ポルピュリオス(ポルフュリオス)にまで遡ります。有名なアリストテレスのカテゴリをマッピングしたとされ、「マインドマップ」という言葉がなかった時代は「ポルピュリオスの樹」と呼ばれていました。

マインドマップの哲学的な起源は13世紀へ続き、哲学者のラモン・リュイ(ラモン・ルル)がポルピュリオスの樹から着想を得て「学問の樹」という名称で絵やイメージの中に重要なキーワードを埋め込んで、絵画として概念や事項を記述する手法を確立しました。

以降、歴史に名をのこす思想家の多くが図画を含んだ枝分かれのあるノートを用いて、独自のマインドマップを形成していきました。

マインドマップのようなノートを作成している偉人は、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、アルバート・アインシュタイン、マリー・キュリー、トーマス・エジソン、マーク・トウェインらがいます。

「マインドマップ」という言葉が一般的になったのは1970年代になってからでした。英国の著述家でテレビのパーソナリティでもあったトニー・ブザンの啓蒙活動によるものでした。

ブザンは「マインドマップ」という言葉を使い始めた後、BBCテレビシリーズ『Use Your Head』や著書『Modern Mind Mapping for Smarter Thinking』(翻訳書は「ザ・マインドマップ」など多数)を通してその作成方法や用途を啓蒙しました。

マインドマップを使った学習法はアルフレッド・コージブスキーの一般意味論からヒントを得て、SF作家のロバート・A・ハインラインやヴァン・ヴォークトによって一般化されたと言われています。ブザンによれば、人は情報を非直線的に吸収するため、理解と記憶のプロセスにおいてマインドマップは最も適したツールといえます。

マインドマップの用途

マインドマップは汎用性が高く簡単に作成できるため、以下のような目的に広く利用できます。

  • ブレインストーミング:マインドマップはアイデアに沿って変化・適応するため、思いがけない「つながり」が見えてきます。
  • メモ書き:講義、プレゼンテーション、会議などの場ですばやく要点をつかみ整理します。
  • 学習:マインドマップを用いてノートを整理することで理解を深め、記憶に残しやすくします。
  • 意思決定:最善の判断を下すために複雑な思考を整理して考え抜くことができます。
  • プレゼンテーション:プレゼン資料にマインドマップを配置することで、格段にわかりやすくなります。
  • 目標設定:プライベートや仕事などのあらゆる目標設定で自分に最適な道を探すのに役立ちます。
  • ライティング:ブログや書籍だけでなく、説明書などの文章を書く際にも、思考の整理やストーリーの組み立て、キャラクター設定にマインドマップを利用できます。
  • プランニング:戦略、プロジェクト、イベント、会議などのプランニングと準備にも使えます。
  • 作図ツール:ワイヤーフレーム、ネットワーク構成図、フローチャートなど、複雑な図を作成する前の思考整理と目標設定に役立ちます。

マインドマップの研究

マインドマップは理論として優れているだけでなく、実際に理解力と記憶力の両方を向上させることが、これまでの研究で繰り返し証明されています。

2002年のファーランド、フセイン、ヘネシーによる研究では、マインドマップを使って学習した学生の方が通常の勉強法で学習した学生よりも、高い記憶力を発揮したことが発表されました。実際に1 週間後にテストをしたところ、マインドマップを使った方が他の勉強法よりも10 %高い正答率を出しました。

同2002年に中学校の理科のクラスに焦点を当てた研究成果がグッドナフとウッズによって発表されています。学生たちはマインドマップを楽しんだ上に、マインドマップのおかげで学習に対する興味や意欲がわき、学習内容が理解しやすくなったと回答しました。80%の学生がマインドマップが科学の概念やアイデアを理解するのに役立ったと答えています。

2006年には理学療法の学生を対象にしたダントーニとジップの研究により、マインドマップを使うと学習力が向上することが示されました。

マインドマップが記憶力を上げることは当然とも言えるでしょう。テキストのみの情報に比べテキストとイメージを組み合わせた情報は、6倍も効果的に記憶できると証明されています。色や画像を追加することで更に記憶力を助長できるでしょう。

マインドマップの作成方法

マインドマップを作ってみる

マインドマップを描き始めるときに必要な材料は核となるアイデアのみです。そこから疑問、コンセプト、考えなどを自由に描き足していきます。

試しにオンライン描画ツールのCacooでマインドマップを作成してみましょう。

Cacooのアカウントをお持ちの方はログインしてエディターを開きます。Cacooアカウントをお持ちでない場合は、こちらから無料トライアルを開始いただけます。

それでは、以下の手順に従ってマインドマップを作成してみましょう:

  1. テンプレートまたは空白のキャンバスを選択
    Cacooエディターを開くと[テンプレートライブラリ]が自動で表示されます。[マインドマップ]のテンプレートから選択するか空白のキャンバスを使用して最初から図を作成します。
  2. 中心となるアイデアを追加
    マインドマップに追加した要素はすべて核となるアイデアに自然とつながります。キャンバスの真ん中に図形を追加して核となるアイデアを表す短い言葉を入力しましょう。手順1でテンプレートを選んだ場合はキャンバスに表示された図形を使いましょう。
  3. 第1階層のサブトピックを追加
    核となるアイデアから放射するサブトピックの内容は大まかなもので大丈夫です。「誰が、何を、どこで、いつ、なぜ」を意識して書き込んでも良いでしょう。あなたがマインドマップで表したい目標に適した言葉を自由に選んでください。サブトピックをさらに枝分かれさせる際のコツとして、よりアイデアを具体化させるようにします。枝分かれした線は、それぞれ中心のアイデアの異なる側面を深く掘り下げていきます。
  4. 新しいつながりを追加していく
    図形と図形の間を結ぶ線を使ってつながりを示します。つながりが1つしか伸びないアイデアもあれば、両方向に複数伸びるものもあるでしょう。手順1でテンプレートを選択した場合は既存の線を移動したり、エディタ上部メニューの[線を追加]アイコンから線を新しく追加できます。線のスタイルはインスペクタで調整できます。
    💡ヒント:Alt + ドラッグで図形や線を複製すれば書式設定の手間が省けます。
  5. 図形を並び替える
    サブトピックをどんどん足していく際に、似ているトピックを近づけて関連づけさせたり、新しくスペースを確保するために配置を変えたり、さまざまなパターンで並び替えましょう。レイアウトを変えるだけでアイデアへの新しい視点やアプローチがひらめきます。相反するアイデアを横に並べてみるだけでインスピレーションが生まれることもあります。
  6. 自由に画像やイラストを追加
    クリップボードから画像を貼り付けるにはショートカットキー(Windows: [Ctrl] + [V] / Mac: [command] + [V])が使えます。スクリーンショットを挿入したり、BoxDropboxAdobe Creative Cloudなどファイルストレージの外部サービスと連携して画像を挿入したりできます。
  7. 書式を整える
    作成したマインドマップを何度も見返したりひとに見せる可能性がある場合、図形サイズ、テキスト、色などが全体的に統一されているか、確認することをおすすめします。トピックを階層ごとに色分けして視覚的にも分類しやすくしましょう。フォントサイズや線の太さも同様に使い分けます。目的に合わせてビジュアルを変えましょう。
  8. 図を保存して共有するエディタ上部の[図の保存]ボタンを選択して、図に名前を付けて保存します。 図の共有オプションは[エクスポート]ボタンと[図の設定]ボタンから選択できます。PDFやSVGへのエクスポート、ソーシャルメディア(Twitter、Google+、Facebook)での共有、リンク共有から、Webサイトへの埋め込みまで対応しています。用途に合わせて使いましょう。

以上の8つのステップであなたのマインドマップが完成です。勉強ノートやチームメンバーやクライアントへのプレゼンテーション資料にも使って良いでしょう。必要に応じて活用してください。

 

Mindmap-1バブルマインドマップ(ドット型にアイデアを派生させる方法)

Mindmap-2分岐マインドマップ(スプレー状にアイデアを広げていく方法)

Mindmapライブラリマインドマップ(放射型にアイデアを広げていく方法)

マインドマップを簡単に作成できるテンプレートと図形

Cacooを使えばマインドマップをゼロから作成することも簡単ですが、テンプレートを利用することでもっと簡単にマインドマップを作成して作業時間を短縮できます。

Cacooではマインドマップのテンプレートを各種用意しています。エディターを開くとさまざまなテンプレートが自動表示され、マインドマップのカテゴリーも存在します。目的にあったマインドマップを選択して自由に編集しましょう。

繰り返し使いたいマインドマップや図形ができたら、新しいテンプレート、ステンシルとして保存できます。お気に入りのテンプレートとステンシルを活用することで、あなたならではのマインドマップを何度でも作成できます。

高度なヒントとテクニック

マインドマップのベストプラクティス

作成手順やルールがとてもシンプルなマインドマップですが、より見やすく、アイデアの整理に効果的な図にするために、以下にヒントをまとめました。

  • 階層に分ける
    フォントサイズ、線の太さ、色など、階層の分け方はいろいろあります。マインドマップの核となる図形は大きくして、そこから放射状に広がる線は太くします。階層が新しくなるときはフォントサイズを小さくして線も細くしていきます。これにより階層を簡単に区別できます。
  • 画像を追加する
    脳はビジュアルコンテンツをよく覚えています。特に記憶することが目的ならマインドマップに画像を挿入すると後から思い起こすときに役立ちます。
  • 図形を追加する
    画像を使わない場合でも、様々な図形を追加してマインドマップに視覚的な要素を加えることも記憶力の向上に役立ちます。
  • 色分けする
    色を使ってトピックや階層をグループ分けするのも効果的でしょう。色の不透明度を変えてグラデーションで階層分けするのも良いでしょう。その場合、中央の図形の不透明度を100に設定し、中央から離れるにつれて不透明度を下げていきます。

マインドマップの始め方

マインドマップの作成手順はひとつに限りません。

  • 特定のサブトピックを突き詰める
    まずは1つのサブトピックの階層を深めることに集中するのも良いでしょう。アイデアを出し切ったら次のサブトピックの階層も深めていきましょう。
  • 階層ごとにサブトピックを突き詰める
    掘り下げたいサブトピックをあらかじめすべて追加します。次に階層ごとにサブトピックを追加していきます。サブトピックによっては途中の階層でアイデアが尽きてしまいますが、すべてのサブトピックが最後の階層に到達するまで続けましょう。
  • 自由な流れでアイデアを追加する
    特定のパターンに沿って階層を構築するというルールはありません。思い浮かぶアイデアをすぐに書き留めておきたい場合は、自由に描き足していきましょう。ただし、その場合はマインドマップの全体を定期的に確認するように意識しましょう。

マインドマップ作成にCacooを選ぶ理由

誰にでも見やすく、理解しやすいマインドマップを作成するには、自分の利用目的や環境にあった、使いやすいツールを選択することが重要です。そのためには、機能の多さを判断基準にするのではなく、自分たちが必要な機能が備わっているか、また目的にあった使い方ができそうかを検討することが大切です。

マインドマップ初心者でも簡単にマインドマップを作成できるCacooは、オンラインで使える作図共有ツールです。オンラインであれば、いつでも、どこからでも図を作成できるだけでなく、リアルタイムでチームメンバーとマインドマップを共同編集したり、大切なステークホルダーへリンク1つで図を共有できたりします。クラウド型ツールなので、ソフトウェアのインストールやダウンロードは必要ありません。

わずか数分でマインドマップを作成できるテンプレート機能も豊富です。さらに、フローチャート、ネットワーク構成図、サイトマップ、UML図、ワイヤフレームなど、さまざまな図も作成できます。

組織での利用にも対応しています。「チームプラン」では、図をプロジェクトごとのフォルダで管理できたり、組織内の特定のグループに図を共有したり、図にコメントして簡単にフィードバックを受け取ることが可能です。

他にも以下のようなこともできます。

  • 図の書き出しに対応(PNG、PDF、PPT、PostScript、SVGなど)
  • 変更履歴(変更内容と日時を確認できます)
  • アプリケーション内チャット(コメントにも対応)
  • ダウンロード不要の共有機能
  • 図の埋め込み(外部のウェブページに図を埋め込みます)
  • チーム管理(メンバーの招待、グループ作成、役割の割り当て)
  • 高度なセキュリティ(アクセス権限を管理し、誰が見ているか正確に把握します)

チームプランは、14日間無料でお試しいただけます。クレジットカードなどの登録は一切不要です。ネットワーク構成図の作成からチームメンバーとの共同作業まで、Cacooがあなたにとって最適なツールかぜひお確かめください。個人でCacooを使いたい方は、プラスプランがおすすめです。

チュートリアルガイドはいかがでしたか?ご紹介した手法やコツを使って、ぜひ見やすくて、理解しやすいマインドマップをCacooで作成してみてください。

チームのアイデアを、いつでもどこからでも視覚的に共有しよう